アトピー性皮膚炎という病気は、ここ数十年の間に急激に増えた現代病の一種であると思います。先天性であることが多く、物質的な原因は親の化学汚染が濃くなって子供に出てくるという公害病やアレルギーの一種と考えられますが、深層心理や性格的なものの影響の割合も多いといえます。ここでは主に生まれ持った魂の性格がアトピーを発症させてしまう原因について解説します。
目次
アトピーになる人は人間関係に対する認識に問題がある人が多い
先天的にアトピー性の皮膚炎になりやすい人には、いくつか共通の傾向性があります。その1つとして人嫌いな人が多いといえます。
アトピー性皮膚炎は、皮膚のアレルギーによるかゆみを伴う炎症で、汗が皮膚に付着してかゆくなったり逆に乾燥することでもかゆくなったりします。かゆみがひどく、我慢できず強めにひっかいたりすると毛穴から血が出たり、皮膚の表面が赤く腫れたり荒れたりしますが、汗による刺激や乾燥など外界の変化などに対するアレルギーとして考えられますが、物質的な原因としては、体内の化学物質(石油由来の加工物など)の蓄積量が濃いと花粉症のように発症するという説もあります。
しかし、人間の病気にはそうした物質的な原因の他に深層心理が病気をつくり出してしまう面もあります。アトピーに限らず蕁麻疹など皮膚のアレルギー症状は、ある特定の事柄やものを受け入れられないといった深層心理をもっているとなりやすいのです。アトピーは生まれつきの病気であることが多いですが、それだけ生まれ持った性格との関係が深いといえます。
たとえば、ある種のタイプの人間に対して嫌悪感を覚えて一緒に居る、近くにいることにストレスを感じる人や、他人は自分を害する可能性が高いという潜在意識を持っているような人はアトピー性皮膚炎になりやすいです。
人混みが一般の方以上に苦手な人や、頭では人を好きになりたいと考えていたとしても、心の中で「人を好きになることで自分が傷つく思いをするのではないか」という不安から、人に対して心を開かないようにしてしまうタイプや、本当は好き嫌いがはっきりしていて、こうしたい、これはやりたくない、といった意志があるにも関わらずそれを表に出せないタイプはアトピー性皮膚炎になりやすいです。
自分と他人を分け隔ててネガティブな考えになりやすい人に多い
次にアトピーになりやすい性格のタイプは、「人嫌い」というほどではないけど、自分と他人を区別していてまったく別物として考える癖が強い人です。良い意味では人それぞれという大人の考え方ができるといえますが、悪い意味では自分と他人は関係ないとして「他人と関わることで自分が不利益を被りたくない」という自己保身の思いが強いといえます。
単に冷淡であるというわけではなく、心の奥の根底には被害妄想や、悲観的な見方からくる心配や不安などの思いから、自他を切り離しておくという思考をしがちなのです。その他のものに対する嫌悪感が、アレルギー症状となって時には毛穴から血が出たり、皮膚に炎症を起こすほどに表れてしまうわけです。
かゆみがひどい症状になりやすい人は自己欲求を自分で抑えこみやすい
同じアトピーでも皮膚炎のように赤くなったり肌荒れのような状態になる人と、そこからさらにかゆみがひどく汗をかいたり乾燥すると発作のように無性にかきむしりたくなる人がいます。前者は自分以外の世界や、他人に対して被害妄想的な思いを持ちやすい人がなる傾向がありますが、主にかゆみの症状によって苦しむタイプの人は、自分の欲望や欲求を自分自身の自制心で抑え込んでしまっている人が多いようです。
たとえば、親に対して甘えたいけど、過去世や幼少時のなんらかの経験や影響で「人に甘えてはいけない」という観念が植え付けられてしまっていて、自分自身がその甘えを許さないというタイプです。誰もその人に「親に甘えてはいけない」など一言も言っていなくても、本人の正邪の観念が「自分は甘えてはいけない」「自分から甘えようとしてはいけない」という意識にさせてしまうのです。
また別のたとえでいうと、本心ではすごく性欲が強かったり、異性への欲求が旺盛であるのに、性欲や異性への欲求を頭では「悪いもの」「汚らわしいもの」などと考えてしまい、自分から求めてはいけない、欲しいと思ってもいけないなどという強い観念があると、その葛藤でかゆみの症状が出やすいアトピーとなったりします。
アトピーはつまり、皮膚炎なので炎症ということです。この場合の炎症は燃え盛る煩悩の炎の炎症の意味も病気に表れているのです。欲求不満や欲求を誰かに伝えたり表現することができないというタイプはかゆみが強くなる傾向が多く、本人も非常に苦しみます。ですからアトピーは都会育ちで、良い子、善人でいなければならないと思い込む繊細なタイプに割と多いはずです。特にアトピーの子供は親に対しても自分の本音や欲求などを隠してしまうことが多いので注意が必要といえます。
アトピーという病気のほとんどが先天性であることが多い理由は、その心の本心と、頭脳で考える思考との葛藤が非常に根深いものであるためです。つまり性格的に非常に強く刻印されてしまっている癖でもあり、持って生まれたカルマでもあります。過去世において非常に自分を抑える人生を送り、欲求を素直に表現することさえできなかったことが多かったのだと思います。
生まれつき重度のアトピー性皮膚炎の人の場合
同じアトピーの人でも症状が軽い人と、かなりの重症の人がいるなど個人差は大きいです。中でも生まれつき全身や顔などが常時赤く荒れてしまっている人などは、過去世の魂に刻まれた思いが非常に大きく影響をしています。
アトピーの人は、外からはそう見えないかもしれませんが、人に対して嫌悪感や、不信感など猜疑心が強いタイプが多いです。過去世においてそ、のような性格や思考回路を形成する強烈な体験をしていると、魂に刻まれている思いが深く、症状が重症になる場合があります。
こうした性格の傾向は本人も気づいていないことが多いので、難しい部分がありますが、本人が自分の思いに気がつくだけでも変化は期待できます。
アトピーが発症する部位によって深層心理の思いも微妙に違う
持病がアトピーという人でも、時期によって炎症が起こる部位が変化したりします。どこの部位にアトピーが出るかということもスピリチュアル的には関係があり、人によっては毎年酷く出る場所が違うという場合もあります。これなどは本人の思い、意識に変化があるからです。
首にアトピー症状が出る時
首がかゆくなり炎症を起こしやすい人は、アトピーの人の中でも多いようです。首はまさしく頭と身体をつなげている部位ですから、スピリチュアル的な見方をすると思考と心の同通を意味する部位でもあります。首にアトピーの症状がでるということは、思考と本心がかみ合っていないともいえるのです。これは心の欲求とは反対のことを理性でもって行動しているときに出やすいでしょう。
肘の裏や手首など腕にアトピー症状が出る場合
腕というのは、「仕事の腕が良い」という言葉に表されるように「自信」と関係している部位です。またつかむ、引き寄せる、押す、抱く、という動作をする部位ですので何か具体的な行動をすることに対して何か葛藤がある時にアトピー症状が出やすいといえるでしょう。それこそ仕事に自信が持てない、発言、交渉による自分の行動を押し通すことに自信がない、異性を自分に引きつけることに自信がないなど、自信が持てないけども、自分の欲求が強い場合の精神的葛藤があるとアトピーが腕に出ることがあります。
胸、脇腹、お腹まわり、にアトピー症状が出る場合
胸は愛、脇腹、お腹は不安、心配、特に脇腹は自分でも気づいていない、知らないことで何か問題があるのではないかという不安があります。
足にアトピー症状が出る場合
足は自分をしっかり支える部位ですので、足にアトピー症状が出やすい時は、他人に頼らず自分の足で立つという気合や、気概が足りていない時に起こりやすいです。手の場合もそうですが、こうした自信や自力、積極性に関係する部位にアトピー症状が出やすいのは幼少時です。人は誰でも子供の頃はなかなか自信が持てないものです。親に頼らざるを得ない時期ですから、比較的幼年期から少年期にかけては手足にアトピー症状が出やすいといえます。
股間や陰部などにアトピー症状が出る場合
股間は汗が滞留し蒸れやすいので、物質的な理由でも皮膚が炎症したりかゆくなりやすい場所ですが、性器に近い陰部などにアトピーが出る場合は、性的な欲求と理性の間で非常に葛藤がある場合が多いです。
精神的な潔癖症で、性的な欲求や欲望を心の中で思っただけでも、罪の意識を感じてしまうくらいに自我を抑制してしまう人や、異性と性交渉をしたいのに、してしまうとなんらかの問題が起きてしまうことを心配し過ぎて、自分の欲望を抑え込み過ぎるとこうした部位に炎症が起こりやすくなります。真面目で貞操観念が強い人が、パートナーのいる人を好きになってしまったりしても起こりやすいです。
本当は愛したいのに自分が相手にのめりこむことを恐れて、自分でその想いをかき消そうとしたり抑え込んでいる場合にも出ます。思春期などは汗も出やすく代謝も良いので汗の影響でもアトピー症状が出やすいのですが、好きな人に好きと言えないという思春期特有の悩みがあるため、こうした時期には陰部や外からは見えない部分にかゆみが出ることが多いのです。
アトピーは基本的に人嫌い、自他を分けて考える性格、被害妄想、思考と感情の乖離がしやすいタイプが基本ベースで発症する傾向がありますが、そこから具体的な行動に関わる深層心理が発症する部位を決定づけていきます。
アトピーを少しでも改善するための心の持ち方と行動
物質的な理由では、汗が乾かず皮膚表面に滞留することでアトピー症状が出やすいのですが、それはスピリチュアル的な視点で見ると、じめじめした性格、思いを溜め込んでいつまでも忘れず覚えているという陰気な性格の一部が、病気をつくり出しているともいえます。
心地よい風にあたってからっとすると肌も気持ちよくなりますが、思いの部分もそのような風のように、物事に執着せずサバサバした思いで生きるようになれればアトピーは軽減してくるものです。
自他の区別をつける性格は、一見サバサバしているように見えますが、深掘りして見ると他人によって自分を害されたくないから距離を取るという保身の意識でもあります。つまりアトピーはある意味では他人に対するアレルギー症状ともいえるのです。ですから、あまり自他の区別をつけ過ぎるのもまた、人として偏りがあるということをアトピーが伝えているわけです。
自己保身に執着せず、日頃の考えていることを、「常に新しいこと」や「前向きなこと」に入れ替えて循環させることが、アトピー症状の軽減につながります。また性格的なものから起因している問題はなかなか難しいのですが、他人と自分を分け隔てし過ぎないことです。他人に対して排他的にならず本心や本音、ありのままの素の自分を出せるようになればかなり体質も変化することが期待できます。
ただし、アトピーのかゆみや炎症の症状が出てしまっていて、苦しんでいる最中だそうは言っても気持ちもなかなか思考パターンを変えられないものです。ですから、いくら深層心理に原因があったとしても、まずは医療の力で症状を緩和したり、治療をして物理的にスッキリした状態にすることをおすすめします。
アトピー性皮膚炎の一般的な治療法
アトピー性皮膚炎の心理的な原因やスピリチュアル的視点の意味を解説してきましたが、最後にアトピー性皮膚炎と思われる症状が出た場合の対処法を述べておきます。
アトピー性皮膚炎の症状が出たら、つらいですが、できるだけ引っ掻かないようにしましょう。かゆみを我慢するのがアトピーで一番つらいことですので、皮膚科に早めに受診しましょう。
軽度のアトピーであれば、ステロイド入りの軟膏による治療が一般的かと思います。この軟膏は症状の程度によって弱めの薬から強めの薬までランクがあります。どのような状態で受診したかと、医師の判断にもよりますが通常であれば弱いランクの薬から処方されます。
しかしステロイド入りの薬は、一時的に症状を抑えたり荒れてしまった皮膚を修復する効果はてきめんですが、長期間ダラダラ服用すると効かなくなり、身体に負担のかかる強い薬でなければ治らなくなるので使用には注意が必要です。たいがいは1〜2週間で患部にしっかりコンスタントに塗って短期間で治す形になりますが、必ず医師の指示通りに飲むようにしましょう。また炎症を抑えたり、アレルギーを出にくくする飲み薬も同時に処方される場合もあります。
薬は非常に効果があるため、アトピー体質の人間にとっては一生手放せないほどありがたいものですが、あくまで症状を無理やり抑えているだけなので根本治療にはなっていません。アトピーの根本原因は、やはり潜在意識レベルの「思い」の部分であったり、体内に蓄積されている化学物質に対するアレルギーでもあると言われているので、やはり食事や特に肌につける石鹸、シャンプー、洗剤などはできるだけオーガニックのものにしましょう。余談ですが、食材や生活用品の原材料表示は、あまりあてにならないので信頼できる誠実なメーカーをご自身で調べるところから始めることを推奨します。
体質によってですが、市販の甘いチョコレートを食べすぎるとアトピー症状が出やすいとか、ヨーグルトを食べすぎるとアトピー症状が発作のように出る、という話も聞きます。食品によるアレルギーは個人差があるので、「これを食べるといつも、かゆみが出るような気がする」など経験から疑わしいと感じられるものはやはり食べないようにした方がよいでしょう。
アトピーもどのような病気も、心の持ち方の傾向性、生活習慣などが関係してますので、両方向から改善を考えていかなければなりません。
まとめ
アトピー性皮膚炎になりやすい性格
・他人や環境、物など自分以外の外界に対して被害妄想であったり、悲観的にとらえる
・自分と他人を区別し、まったく別物という認識を持っている
・本心や感情部分での欲求と、頭で考えた思考と行動が一致せず心の中であっても自分の本心を抑え込もうとする、または抑え込んでいる
・心理的葛藤がかゆみを強くする
・重度の人は、過去世の体験が魂に刻み込まれてしまったことで先天性となている場合がある
(その場合は今世に自分の思いや意識を改めて修正していく)
・どこの部位に症状が出るかどうかで、どのようなストレスを抱えているかがわかる
(首=理性と感情の葛藤、腕=自分で何かをつかみとろうとする自信の欠如、胸=愛情を持つことに葛藤や躊躇がある、腹、脇=自分の知らないこと、ところ、未知なことに関して不安を感じている、足=自立心の欠如、陰部=性に関する葛藤、)
以上のような気質を持っていると、アトピーを持病として生まれてくることがあります。
改善のポイントは、自己保身を考えず常にサバサバと新しいことを考えるようにする。自分の本心で沸き上がる欲求を抑えずいつでもさらけ出せるようにする。この2点がポイントです。
また、同時にまずは症状を抑えることが大事ですので、医師に相談して物理的な対処をすることも大事です。心理面と物質面両方から治療を考えていきましょう。
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