腰痛、腰椎椎間板ヘルニア持ちの筆者が、腰への負担を軽減させる万人向けマットレスMLILY(エムリリー)を実際に使ってみての感想を述べます。せんべい布団や低反発過ぎるふかふかのベッドなどでかえって腰痛を悪化させてしまったり、起きた際に腰が痛くなる問題を解決できるものかどうかの検証を行いましたので、レビューします。
目次
腰痛持ちやヘルニア患者が持つベッドや布団の悩みとは
腰痛持ちの方は、寝方が悪いと痛みを悪化させることがあります。またたいがいの腰痛持ちの方は仰向けに寝ることができません。それは首、背中、お尻の凹凸に対して、重力がアンバランスにかかることで腰への負担を増加させてしまうからです。腰椎椎間板ヘルニアで坐骨神経痛がある人などは、この寝相や寝方に気をつけないと痛みや症状を悪化させるので布団やベッドの状態は慎重に考えなければならない課題です。
手術をするかどうか迷っていた時に私が姉から受けたアドバイスの内容は、寝る布団にはお金をかけてもちゃんとしたものを買った方がいい!というものでした。私の姉も腰椎椎間板ヘルニアからの坐骨神経痛を持病としてもう20年以上付き合っている状態で、酷い時には靴下も自身で履けないというほど坐骨神経痛の痛みが強い時もあったそうです。そんな姉が腰痛および坐骨神経痛の毎日の予防とケアで絶対に手放せないものが専用の某布団でした。
それは今回紹介するMLILY優反発マットレスが発売される10年以上前に某メーカーから販売されたものなのですが、姉は「その布団がなければ生きていけない!」と常々言っており、腰痛持ちは寝具だけは金に糸目をつけず良いものを使った方がいいと強く助言を言っていたのです。
腰痛持ちの方は、まず普通に仰向けに寝ると腰が痛むためおそらく横になって丸まるように寝ることが多いでしょう。しかし問題は、そこから寝返りを打つ時です。逆向きに寝相を変える際に気をつけないと激痛が走る場合があります。この時布団が低反発であったり、ふかふかのやわらかいベッドだったりすると寝返りを打とうとする力が吸収されてしまい、うまく体勢を変えることができません。結果として腰の痛みを悪化させてしまうことにもなりかねないのです。
坐骨神経痛に悩む人は寝返りがうまくできないような低反発のベッドや布団は向きません。ベッドに座った状態であっても、低反発であるが故にお尻が深くベッドに沈んでしまいかえって腰に負担がかかってしまうことがあります。そうするとヘルニアがよけい飛び出して神経に当たる面積が大きくなってしまうので結果として痛みを悪化させてしまうのです。
椎間板ヘルニア患者や腰痛持ちにとっておろそかにしてはいけない睡眠問題
逆に高反発のマットや固い布団などは、寝ているだけで腰の痛みを覚えることが多くなります。また腰だけでなく肩(肩甲骨)など凹凸のある部分の周囲も痛くなることがあるので、せんべい布団や固いマットレスだと寝返りを打つのは簡単でも、腰痛や坐骨神経痛にはあまり良いとは言えません。特に同じ体勢でずっと寝ていると身体の節々が痛くなることがあり、その類いの痛みが腰にくるわけです。
さらにそうした痛みを経験すると、寝る時にその痛みを回避したい、こわい、と意識しながら寝ることになるので必然的に睡眠の質が悪くなります。「痛くならないように寝るには・・・」と無意識に考えながら寝てしまうためリラックスできず、絶えず緊張しているため寝た気がしないという現象が起きます。これは立派な睡眠障害で、睡眠時間はとっていても実質睡眠の効果が得られていないのと一緒なわけです。
睡眠が浅いと腰痛および椎間板ヘルニアの治りが悪くなります。なぜなら浅い睡眠だと成長ホルモンがしっかり分泌されないからです。本来人間は深い睡眠の最中に、成長ホルモンと呼ばれる身体の細胞組織を修復する物質を分泌するのですが、この機能によって人間は病気や怪我から回復することができます。しかし、この機能が寝不足や睡眠障害になってしまうとしっかり機能しないため、治るものも治らなくなってきます。
椎間板ヘルニアの飛び出た髄核の部分も、成長ホルモンによって小さくなっていくと考えられており、軽いヘルニアであれば2~3ヶ月で痛みが気にならなくなることが多いのはそのためです。
つまり、睡眠によって少しずつ飛び出たヘルニア部分が自然治癒していくといえます。ですから毎日の睡眠の質を高めておくことは腰痛や椎間板ヘルニアの症状改善には欠かせない重要事項となるのです。姉は以前、事情があって一時的に実家に帰ってきて寝泊まりをしていた時期がありましたが、その時も自分専用マットレス(布団)を持ってきて使っていました。姉が20年以上手術をせずに活動できているのはその専用の寝具があるからだと言っても過言ではありません。私が今回姉と同じマットレスを買わず、MLILYのマットレスを買ったのは単純にMLILYの方が値段が安かったからです。
睡眠の質によって50%以上は改善するであろう腰痛問題
今まで述べてきたように、自然治癒と睡眠の関係は密接で分けて考えることができません。広く腰痛に関する問題の50%以上は、質の高い睡眠時間をしっかりとっていれば改善するといえるでしょう。
実際、睡眠中の成長ホルモン分泌によってほとんどの椎間板ヘルニア患者が手術をしなくて済むようになっているように感じます。1985年の研究によると手術をしない保存療法(温熱治療、電気、牽引、薬など)の治療を行っていた58例の中でそのうち6例が耐えがたい痛みのために手術をするに至ったという報告があります。そのデータだけをみる限り手術に至るのほどの重症になるのは10%で、90%が自然治癒および保存療法によって手術を回避できているとも考えられるわけです。
寝具の問題で、睡眠中に別の意識が働いてしまうと睡眠不足になり治癒の進行に弊害をもたらす可能性が高くなります。寝具に限らず睡眠不足、睡眠障害による睡眠の質の低下はヘルニアを悪化させる可能性があっても、改善や回復にはなんらプラスになることはありません。事実、私も何度か腰椎椎間板ヘルニアが日常の動作で悪化してしまった際に、1週間仕事の休みをとって徹底的に睡眠をとった時は痛みがなくなり仕事に復帰することができました。しかし、休みがとれる状況ではなく夜勤をしていた時期(睡眠が思うようにとれてない時期)に同様の悪化にいたった時にはまったく治りが悪く、最終的には手術することになってしまったのです。
以上の事例をみても、睡眠をとるということは椎間板ヘルニア患者にとっても非常に重要なことだと言えます。その割に当時の私もそうでしたが、寝具に関してあまり関心を持っていない方が多いのも事実です。元々睡眠が深いタイプでどこでも熟睡できるというタイプであれば良いのですが、神経質なタイプの方は少しでも寝心地が良く、腰に負担がかからない良質な寝具を使用することは死活問題だと言っても過言ではありません。自分にフィットする寝具選びは最重要課題と言っても良い問題なのです。手術で十数万円もかけるくらいなら、寝具で数万円で手術を回避し、熟睡によってその後の健康を保つ役に立つのであれば安いものでしょう。
腰痛改善と睡眠の質改善に良いと言われるMLILY優反発マットレスを実際に使用してみた
私自身は腰椎椎間板ヘルニアの手術を2度も経験しており、手術した時には寝具の重要性も、どのような寝具があるかなどもまったく知りませんでした。外科的な治療方法ばかりに目が行っていたのだと思います。しかし、2度目の手術後に、病院から退院して家のせんべい布団で寝たところ腰痛が起こり、このままだとまたヘルニアになってしまうのかと焦りました。医師に相談しても多少そういう時はあるという話で予防医療については多くを語ってくれませんでした。
私は前述した姉の「寝具には金に糸目はつけずに自分に合ったものを使うべき」という考えを思い出し、この度MLILY優反発マットレスを見つけた次第です。
注文から到着までの流れ
MLILY優反発マットレスはネットで注文ができます。店舗などで販売されたり展示品があるお店も東京にはあるようですが、基本的にはネットで注文を受け付けているようです。私の場合、注文を12月28日という年末ぎりぎりでしたのですが、1月8日に商品が届いたので10日くらいですね。到着して開けてみて気がついたのですが、実はこの時工場からの配送ミスで2セット入っていました。私が注文したのは1セット、つまりマットレス1枚分です。
そのままパクッてしまうことも可能でしたが、そういうことをすると今はラッキーと思っても後々運が悪くなるので、正直に電話をして間違って1ケース余分に配送されたことをお伝えしました。お客様センターからの指示通り、速やかに着払いで佐川急便さんに集荷しにきていただきました。
実際寝てみての率直な感想
私の場合、シーツが無料でついているというキャンペーン付きで購入したので、白いシーツを使用して早速寝てみました。
メリット
まず率直な感想は「一度目覚めてもまた寝たくなる!」というくらい寝心地の良い!ということに尽きます。他のレビュー記事や動画などにも同様のことを言っている方がいましたが、一回目が覚めた時に、すぐに二度寝をしたくなるほど寝心地が良いというのが一番最初に感じたことでした。その後、冷静になって考えてみると「あ、腰が痛くなっていない!」ということに気がつきました。これに関してはたまたま今日は腰の痛みを感じなかっただけかと思い、その後1ヶ月以上使い続けて確認いたしましたが、このマットレスで寝ている限りは腰痛の悪化や、目が覚めた時に腰が痛い、全身が痛いという症状はあきらかになくなっていました。
私が使用を開始した状況としては、2ヶ月前に腰椎椎間板ヘルニアの手術を行い、入院後自宅のせんべい布団で寝ているとどうも起床時に腰が痛くなるというものでした。そもそも購入の動機になったのが、このまま腰痛を引きずってまたヘルニアになるのは勘弁だという意識からです。寝ると腰が痛くなるという状況でMLILY優反発マットレスを使用して寝るようになったら、使用開始から約1ヶ月ほどで腰の痛みはまったくなくなり、今では腰が悪かったことすらたまに忘れてしまうほど回復を見せたところは効果覿面だったといえるのではないでしょうか。二度も手術を経験した私からすればほっとしたという安堵感は特別なものがあります。
具体的な使い心地としては、まず仰向けに寝た際にお尻とその周りの腰の部分までをマットレスが均等に支えてくれているという感覚です。これが本当に自分の体形や体重にフィットするように合わせてくれるという感じで気持ちが良いわけですね。また背中から肩にかけても同様に均等な力で支えてくれる感じがするので明らかに重力のかかり方が身体に負担のないものになっているのがわかりました。人間が仰向けに横になると、背骨のS字のラインやお尻の肉の付き方次第でかなりの凹凸があるため重力のかかり方が均等ということはありえません。それが身体が痛くなる原因の1つですが、MLILY優反発マットレスの場合は、看板に偽りなくその凹凸に合わせてくれる構造になっているせいか、マットレスの方が自分の体形に自動カスタマイズしてくれている感じがするので非常に贅沢な気分になれます。
ちなみにせんべい布団で横向きで寝ていると、腰痛関係なく肩など下向きになっている方の身体が痛くなることがありますが、MLILY優反発マットレスの場合はそれもフィットするようにちょうど良い加減で身体を均等に支えるので横向きの寝相でも痛みが出ず問題がありませんでした。
効果として感じられたことを箇条書きでまとめてみました。
・寝つきが良くなる
・熟睡感がある(睡眠の質が高まる)
・また寝たくなる、寝るのが楽しくなる
・起床時の腰痛がなくなる
・腰痛持ちだったことを忘れるほど腰が軽くなる
デメリット
デメリットは私個人としては特に感じていませんが、しいて挙げるとしたら下記の箇条書きの通りになります。なお、私の家族の小学4年生と大学3年生の子供2人(男子)と、妻にも実際このマットレスで寝てもらいましたが、小学4年生の次男は「寝心地が気持ち良いと言って大変気に入っていました。」大学3年生の長男は「特に変わらず・・・。」という感想を言っていましたが、長男は元々固い床で布団なしでも熟睡できるタイプなので布団やベッドに柔らかさについてあまり気にならないということでした。妻は「ちょっと私には柔らかすぎるかな。身体が沈むから枕が合わなくなって首が痛くなった。」と言っていました。ちなみに私の体重は80キロですが反発は丁度良い具合に感じたので、この感覚は人それぞれかもしれませんね。家族は私以外は全員腰痛はなく健常者なのでそもそも寝ていて腰痛がない!という驚きの感覚もないでしょう。
私は非常に睡眠の質も上がり、腰の痛みを忘れるほどになったくらいでしたから家族の反応、リアクションはちょっと意外でびっくりしました。分析するに、健常者よりおそらくは、ちょっとしたことで目が覚めてしまう繊細で睡眠障害になりやすいタイプや、私のように椎間板ヘルニアの手術後であったり、保尊療法中の方などにはかなり効果を実感できるのではないかと思います。妻の言う通り、まだ使用して数ヶ月程度だと低反発と高反発の良いとこ取りとした『優反発』は人によってはそれでも低反発寄りに感じる場合があるかもしれません。
以下はデメリットを過剰書きにしたものです。
・寝心地が良すぎてずっと寝ていたくなるので二度寝してしまう
・身体が沈むほど柔らかいので枕もそれ用の物にしないと首が痛くなる可能性がある
・健康で睡眠に何の問題もない人が使用した場合はあまり変化を感じることがない可能性がある
・三つ折りタイプだと人によっては折り目の隙間が気になる場合がある(折り目のない1枚ものタイプの種類あり)
手術前または手術後に効果を感じられる
結論としては、ずばり私の場合は『腰痛が治った』ということに尽きます。使ってみての感想としては、椎間板ヘルニアになって医者から「保存療法で様子をみましょう」という割と軽いタイプの方か、私のように手術後の腰痛再発防止や、今までの寝具が合わず寝ると腰が痛くなるという方であれば、確実に効果のほどを感じられるのではないでしょうか。
急性の椎間板ヘルニアで排尿障害になるほど神経に影響を及ぼす場合は、即手術となることが多いようです。その他で手術にいたるケースは日常生活を送るうちに痛みが悪化して耐えられないほどの激痛になってしまった場合などで、そこまで酷い場合は手術をしない限り痛みが治まるということはないかもしれません。しかし、そこまでいかないレベルの痛みであれば、MLILY優反発マットレスで毎日寝ることによってかなり腰痛の悩みはなくなるか、軽減されると私は思います。
その他では、以前より眠るのが楽しくなったといえます。腰痛に限らず、私は元来神経質で物音やちょっとした明るい光ですぐに目が覚めてしまいますし、中途覚醒も割と多い睡眠障害の気が私にはありました。しかし寝た時の適度に沈む感覚と、柔らかい触感で寝つきも良くなりましたし、連続睡眠もできるようになりました。以前のせんべい布団の時は寝返りを打つ時には独特な体重移動の方法や足の動かし方をしなければ「痛い!」と思わず叫んでしまうほど痛みを覚えることがありましたが、これに変えてからはそれが全くなくなりました。
今では感覚で自由に、ほぼ無意識に近い感じで寝返りを打てています。この何も気にせずに眠れるというのもポイントで、そのリラックス加減や良い気分で寝られているということが睡眠を深くし、質の良い睡眠が得られているという感覚に繋がっています。
まとめ 腰痛軽減の効果を感じられたMLILY優反発マットレス
以下は、筆者個人の感想をまとめたものです。
・手術後の腰痛が1ヶ月間の使用で改善された腰に爆弾を抱える筆者の、腰痛予防策としての必須のアイテム。
・寝つきが良くなり、睡眠の質を高めるため中途覚醒がなくなる。
・起きるのが辛くなるほど寝心地が良いのが難点(笑)。
・特に腰痛持ちではない健常者や、元々深い睡眠が得られるタイプの人が使用すると特に効能は感じないかもしれない。
腰痛で悩まれている方にはぜひ一度試してみてほしいと思う製品です。私が購入したものはセミシングル三つ折り型の8㎝のもので金額は22,980円でした。腰痛に限らず、その他の病気の方でも睡眠の質を上げることで自然治癒力や回復、修復する体内の力が増します。人生の3分の1は睡眠時間であるという現実を考えた場合、セミシングルで22,980円という金額はそれほど高額ではなくむしろこれで良質な睡眠が毎日とれるのであれば安いくらいの値段と私は思います。お薦めできるポイントです。腰痛に困っている人や睡眠障害で困っている人でなければあまり効果のほどを感じられないかもしれませんが、腰痛で、しかも現在寝ていて痛みを覚える方であれば間違いなく『違い』は実感できるでしょう。
私もそうでしたが、腰痛、椎間板ヘルニアの痛み、坐骨神経痛の嫌な痛みで悩まれている方であればお金を払ってでも改善の可能性を試してみる価値はあると思います。現に私はすっかり腰痛や腰の痛みが消え、今では調子に乗り過ぎないように注意しているくらいになりましたから。
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