人生で同じパターンを繰り返してしまうループ地獄を回避するには. No.21

人の思い、行動には必ず癖、傾向性があります。こんな出来事に遭遇すると必ずこう思い、こう行動するというパターンがあり、それがマイナスに向かう思いと行動だと、悪い運気が悪循環してしまいます。性格と言えばそれまでですが、歳を取れば取るほどその癖やパターンを変えるのが難しくなります。しかし、自身で気づいてあえてそのパターンから脱皮することで、自分の運気パターンを変えることができます。

運気が悪い人は、同じパターンを繰り返している

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同じことを繰り返す人は多少躁鬱の傾向がある

本人的には、一生懸命人一倍頑張ったり、努力をしているのに、一向に道が開かないどころか、振り返ると同じことの繰り返しばかりしている事があります。これはその時の気分や感覚だけで行動する人に多く見られる傾向です。

たとえば、闇雲に転職を繰り返す人です。無職状態で焦ったり、取らぬ狸の皮算用で、求人情報の良い部分だけ見て就職したりします。ですが、人が足りないということで求人を出しているということは、人が居着かない理由や、何かしら問題があるものです。入ってみたら「こんなんだと思わなかった!」「そんな話聞いてない!」と憤慨して辞めてしまうのです。そして、しばらくするとそうした教訓や経験を忘れて、また同じことを繰り返します。

周囲から冷静な分析で指摘されると、逆ギレするか落ち込んだりしますが、肝心の教訓を忘れてしまったり、なぜこんな結末になったのかをしっかり自己分析しておらず、たまに衝動的にハイテンションになって、また安易な発想で求人に応募してしまうのです。

このスパイラルにハマるということは、半ば躁鬱病の予備軍となっていると言えますが、先ずはこの繰り返しのパターンになっていることを自覚することが大事です。

いつも同じ失敗パターンにハマることを無明と言う

行動基準を感覚に頼りすぎると智慧がおろそかになる

感覚的に動いて同じ失敗を繰り返すということは、仏教用語で言うと『無明』と呼んで、智慧がないことによる苦しみの連鎖の状態に陥っていると言えます。

動物や昆虫などは、本能でプログラムされた動きしかしません。ですから、飛んで火に入る夏の虫と言われるように、夜、明るい光に寄っていくという習性のまま自分から燃え盛る炎に飛び込んで死んでいきます。仲間がそうやって死んでいるのを見ても、本能の動きを止めることができないのです。

もし、虫に智慧があったら、仲間が火に飛び込んで死んだ姿を見た時点で、これは危険だからこの光からは離れようと考え、回避するでしょう。しかし虫にはそこまでの知能が与えられていません。人間は無限に伸ばすことができる知能を与えられているにも関わらず、思考停止して自分で考えることを止めてしまった人は、同じ失敗パターンを繰り返すわけです。

ちなみに、これを転生する度に繰り返すことをカルマ(業)と言いうのですが、それだけ、人間であっても無明による失敗を繰り返すものでもあるかもしれません。そこで仏教では、仏の教えを学び、無明を回避しましょうとなるのですが、現代においても同じ失敗を繰り返さないための智慧を学ぶことが必要です。

先ず同じパターンを繰り返していることを自覚する

自分の癖を知る

人の悩みの大半は、感情的な悩みです。つまり、実際に判断や決断などの選択について決手がないという類いの悩みよりも、気分的な類いで悩んでいることの方が多いということです。智慧があれば即解決できることを、智慧を使おうともせず、感覚的に、「どうしたらいいんだろう」とな「なぜこんな目に合うんだろう」という感想みたいなものが頭の中で延々とループしているだけなのです。

これは人間には、右脳型、左脳型とありますが、右脳型の人が陥りやすいと言えるかもしれません。左脳型のタイプは、思考回路が論理的なのであまりこうした悩み方はしません。割り切りが早いというか、正しい判断か間違った判断かは別として、数学のようにはっきりした結論を出すのが早いからです。

ですが、左脳型が智慧があって、右脳型が無明というわけではありません。左脳型の場合は、その論理が正しくなければ、いくらでも同じ失敗を繰り返すからです。

いずれにせよ、先ずは自分の失敗パターンを自覚することが先決です。自覚がなければ、自分の失敗の原因を考えることすらできません。「自分は、なぜかいつも同じ失敗パターンになるんだよな…」という感じで少しでも自覚があれば、そこからはじめて対策が立てられるからです。

同じ失敗パターンから抜け出す方法

いつもの自分の動きと違う動きを意図的にする

人間の癖や傾向性というものは、その人の性格、個性と深い関わりがあるので、そう簡単に変えられるものではありません。しかし、あきらかに同じ思い、同じ考え方、同じ行動、という様に、過去の失敗の経緯で共通する部分が発見できたら、次は違ったことをするようにしましょう。

先ほどの転職の話でたとえると、いつも給与金額が決め手で選択をしているのであれば、次は給与は安くても、職場環境や通勤に時間に価値基準を置いて選択するなど。焦ることで急いで決めているのであれば、次はもっと時間をかけて選んだり、一定期間を決めてその間にもっと求人の種類や候補を決めてじっくり就職活動するなど。また、辞める要因に共通の部分があるのであれば、次は同じような理由では辞めないと決意したり、1年以上は継続すると決めたり、あらかじめ「こんなことがあると自分は辞める」というパターンをしっかり自覚していれば、覚悟ができます。この仕事では、過去と同じような状況になり得るかどうかを予想して、同じパターンになるかもと、少しでも感じるようならそこには応募しないとか、逆にあらかじめ対策を考えておいてチャレンジするのも良いでしょう。

転職問題の他には、結婚なども人によっては、4回、5回も再婚する人がいます。恋人と必ず1年以上うまくいかないというパターンを持っている人もいるでしょう。そうしたケースには、やはり必ず共通する課題や問題があるものです。飽きっぽくて気が多い性質を持った人であれば、最初から付き合うという形を取らないのも1つですし、飽きたとしても別れるという選択はしないようにするのも1つです。また、親しくなるとわがままになって必ず振られる、もしくは自分から振ってしまう人であれば、次の交際では、自分のわがままは絶対に言わないようにすると決意するのも良いですし、自分のわがままにうまく対応してくれる器の大きい人を選ぶようにするのも1つでしょう。とにかく、同じパターンを事前に回避して、今までの自分に執着せず、今までとはまったく違う生き方をしてみるということです。

他人の意見や見解を素直に聴く

できることなら、周囲の友人、知人に客観的な視点での原因を聴くことが良いです。なぜなら、自分自身でいくら分析しても結局感覚的な癖が原因であることが多いので、そこでまた間違った分析のループにハマってしまう可能性が高いからです。周囲の意見を謙虚に聴き、真摯に受け止めることが第一です。けして逆ギレしてはいけません。よく同じループにハマっている人に、問題点を指摘すると「それが自分の個性だ」とか「私はこう思ったから」と、「私は」「私が」という自己主張を一生懸命する人が多いのですが、これこそまさに自我の見地からしか見えていない証拠なのです。他人の意見や、客観的な目が欠如しているからこそ、動物の本能のように決まったパターンでしか生きられなくなってしまうわけですね。

「他人というものは、どんなにあなたが同じ失敗を繰り返しても、関わりがなければ「かわいそうに」と憐れむだけで、なんの被害がないのです。ですから、てい良く当たりさわりのない意見よりも、ちょっと耳が痛いくらいの率直な意見は『宝』だと思ってください。

運気を変える特効薬は新しいことをすること

「変化こそ前進である」という言葉もあります。今までの自分で、満足する人生を歩んでいるのであれば、自分にプライドを持って、たとえ失敗しても、自分を愛して生きていくにも良いでしょう。しかし、今までと同じ失敗は絶対にしたくない、自分の人生を変えたい、というのであれば、どんどん新しい選択をしてきくことが大事です。つまり試行錯誤をしてみるのです。

今までの自分だったら、選ばなかったであろう道を選び、たとえまた失敗したとしても、それはまったく同じ過ちを犯しているのではなく、一歩前進はしたと考えて下さい。試行錯誤を繰り返すことで経験値が積み重なり、人間力がついてくる、というメリットと、成功というゴールに向かっていたとして、違う道が1つ消去されたことで正しい道へ進む確率が上がったと言えるのです。それを繰り返すことで、確実に前進し、人生を好転させる道へ近づいたということなのです。ちなみに、運気を上げる方法の1つに、1日、1日必ず新しいことをするというものがあります。新しいことをすること自体に、新しい運気の風を流すという意味があります。

今のままで良いのか、現状をなんとしても変えたいのか自分の中ではっきりさせる

自分を変えるのは難しいが、結果どうなりたいかに自分を合わせる

同じパターンを繰り返す人は、基本的に感覚人間が多いので、なんとなく生きていることが多いのです。このなんとなく、という感覚が決まったループにハマる大きな要因ですので、今の現状に不満や、改善の必要性を感じるのであれば、今までの自分と決別するくらいの覚悟は持ってほしいと思います。

自分の考え方の癖、思考癖、行動の癖を治すというのは、長年の積み重ねでできているものなので、正直そう簡単に治せるものではありません。ただ、簡単に治せない一番の理由は、自分のそうした悪い癖を自分が知らないということなので、ここさえ押さえておけば、矯正は努力次第で可能です。

また本記事を読んでも、自分はこう感じて、こうすることが最良だと思うのに、あえて自分の意志とは違うことをするのは抵抗があるという人もいるでしょう。そうした場合というのは、現状を変えようという意志よりも、自分は自分でありたいという現状維持の意識の方が勝っているので、こうした場合はほとんどうまくいきません。なぜかというと潜在意識で自分はこのままで良いという判断をしているためです。ですから、そこの2つの選択肢でどちらを取るかを自分自身ではっきりさせる必要があるのです。

人はともすれば、変化を恐れる心理を持っています。防衛本能というものですが、この防衛本能があるために、つい現状維持を選択して、同じ失敗を繰り返してしまっているのです。今までの自分に愛着があるのはわかりますが、実際今の自分の現状に満足していないと思うのであれば、新しく生まれ変わる自分を選択することが大切です。

人生を変えるには、今までと違う自分になること

同じ失敗を繰り返すということは、今までの自分そのものを表しているということです。つまり、ほんの一部でも今までと違うことをしなければ当然結果は変わりません。自分を否定するのではなく、新しい自分を加えるという考えをしてみてはいかがでしょうか。

そして、それにはそれなりの覚悟や決意といった強い意識は必要です。何か行動した時に、「あれ?これは前と同じ感じだな」と、できるだけ早い段階で気づくことが大事です。気づきさえすれば、その時点で今までと違う行動をすれば、少なくとも同じ過ちは回避できます。

以前、私の知る人で、2度課長試験に失敗している人がいました。3度目の課長試験で、自由論文を自分の考えとは真反対の意見を書いたそうです。そしたら、自由論文の得点が高く評価されたそうです。結局その人は、会社と自分の思いや考えがあまりにも正反対だということを悟り、自ら課長になることを拒否してしまったのですが、課長になる、もしくは課長試験に合格することを目標にしたのであれば、おそらくその今までと違ったことをすることで達成できたということです。

同じ失敗をするということは、ある意味で、あなたの強烈な個性を知る材料になります。ですから自分の向き不向きをはっきり知り、勇退することも1つの選択でしょう。いずれにしても、変化は新しい学びがたくさんあります。結果ばかり追い求めることが人生の倖せとは限りませんが、少なくとも同じ失敗を繰り返さないという意味では、常に新しい自分を楽しむつもりで、今までと違うことをしていきましょう。

  

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